郷土芸能文化:松江市鼕行列保存会 代表:石原 幸雄  
紹介

◆松江祭鼕行列とは
伝統行事松江祭鼕行列は、毎年10月の第3日曜日に「松江神社」{祭神・徳川家康・堀尾吉晴・松平直政(家康の孫)松平治郷(不昧)}の例大祭、松江開府を祝う祭りです。
◆鼕行列とは
「鼕行列」は、鉄の車輪のついた屋根付き山車屋台に四尺(1.2m)〜六尺(1.8m)の鼕(どう)と呼ばれている太鼓を、2台3台据えて笛・チャンガラの囃しに合わせて打ち鳴らし、子供達数十人が綱を引き十数台で行列をする祭りです。
◆松江市鼕行列保存会とは
松江市鼕行列保存会は「鼕」を保有している市内30町内と2団体で構成している組織で、毎年10月に「松江祭」松江開府を祝う祭りに交代で、鼕屋台を出してお祝いをしている会です。
松江市鼕行列保存会が結成されたのは、昭和34年松江市制70周年を祝って市内の鼕が盛大に練りあるいたのをきっかけに、翌年35年に「松江市鼕宮保存会」として結成され現在に至っています。

 ◆今年の開催日

 前夜祭

 平成20年10月18日(土)

 松江祭鼕行列
 平成20年10月19日(日)

豆知識
◆鼕行列の歴史
松江の鼕行列の歴史は、平安時代京都で行われていた「左義長」(さぎちょう)という正月行事がもともとで、それが地方地方に伝わり出雲(松江)地方に正月の歳神行事「とんど行事」として行われていました。
慶長12年(1607年)堀尾吉晴公により松江は開府されてから、城下の町方で正月、歳神様を祭る「とんど行事」に合わせて「どう」と呼ぶ太鼓を打ち鳴らし笛・チャンガラで囃したてていたようです。
松平初代直政公が入府してからは、正月十四日・十五日に、武家の馬備えの行事に合わせて、盛大に行われていた。江戸中期享保9年(1724年)松平五代藩主の宣維(のぶずみ)公に、京都の伏見宮から岩姫が降家されたおり、町民が「どう」を打ち鳴らして、祝ったと言われています。
松平七代藩主不昧公時代につくられた、歳徳神の宮(神輿・みこし)が、伝わり保存され正月のとんど行事に合わせて、町方では歳徳神の宮をまつる、組み立て式宮宿が建てられ、祝謡「若松」を謡い宮練り、鼕・笛・チャンガラで囃し立て、盛大に祭りが行われていた。
明治時代になり、2月11日の紀元節・11月3日の天長節と、慶祝の日に合わせて宮・鼕を出して祝っていた。
大正4年(1915年)大正天皇の御大典のおり、各町が鼕の大きさを競い合って造り、また鉄の車輪をつけた屋根付き屋台を造り、数十町内が行列をして祭りをしたのが、今日の行列の始まりです。
昭和となり11月3日に松江の開府を祝う「松江祭」として行われ、平成18年より10月の第3日曜日に開催することになりました。松江の町々には、数多くの歳徳神の宮、大宮・中宮・小宮(亥の子宮・いのこみや)が、伝わり保存されています。

鼕行列の歴史については、松江市鼕行列保存会発刊「松江の鼕」(1000円)に載っています。
保存会事務局・松江観光協会(0852-27-5043)へお問い合わせください。
連絡先
石原幸雄 松江市北堀町215 石原建築設計事務所 荒布屋
TEL22−0511